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2013年7月10日水曜日

15. ノウスとノス

ここで、以前「ヌース」の意味のところで採り上げた、シリウス言語の「ノウス」と「ノス」について触れておきましょう。この説明には、「ケイブユニバース」(洞窟宇宙)の図を用いるのがわかりやすいでしょう。

簡単に言えば、この宇宙を構成する2つの力の流れがあって、それらをそれぞれ青と赤の流れに喩えて描くなら、先行する宇宙の能動力が青の流れで、これを「ノウス」(NOUS/NOOS)と呼びます。これは、いわば創造の力です。この創造を受け取る受動的な力が赤の流れで、これを「ノス」(NOS)と呼びます。

ちなみに、『NOOS LECTURE 2009-2010 LIVE DVD Vol.2』の中で、ノウスとノスについては、シリウス・ファイルからの直接引用として、こんなふうに述べられています。

●ノウス(NOUS/NOOS)
等化として作り出していく力のすべて。次元が働きの方向性を変えるときに生まれるもの。止核精神を拡散させ、表相の対化を顕在化させる。位置の開花を起こさせていくもの。回転力。旋回力。ノウスとヌースは全く同じ意味を持つ。

●ノス(NOS)
中和として作り出されていく力のすべて。表相を見つめさせているもの。人間が持った反性質の本質力。人間に人間の外面の意識の方向をもたらしているもの。ただし、ノスは意識進化自身には交差を行えない。人間の創造活動や自我を生み出すためには必要なもの。力の抽出を操作するもの。ノスが下次元の交差を行い、ノウスは上次元の交差を行う。ノウスの逆性が物質(人間の内面の意識)で、ノスの逆性が意識(人間の外面の意識)。ノウスとノスを等化するときに生み出されるものが有機体ノウス。ノスとは有機体。

これでは少し難しすぎますので、もう少しわかりやすいものを、他から引用させて頂きましょう。

この「ノウス」と「ノス」という2つの力の流れは、いわば、宇宙の2種類のセクシュアリティーと言えるものです。そのことについて、『2013:シリウス革命』の中で、まず、人間におけるセクシュアリティと関係づけて、前書きとしてこんなふうに語られています。

「古代人たちの世界観はとてもセクシュアルだ。太陽と月の結婚、イザナギとイザナミの交わり、プルシャとプラクリティーの結合など、そこには、つねに性的官能を意識した宇宙観が見てとれる。そして、彼らは、その官能的な眼差しを、火と風と水と土など、自然の中のありとあらゆる光景の中に注ぎ込み、万物の底辺でうごめくエロスの胎動をじかに感じ取ろうとしていた。つまり、彼らにとって、セクシャリティーとは宇宙の始源とダイレクトにリンクした神話的要素だったのである。」(『2013:シリウス革命』p.335)

私たち、近代以降の「人間」にとっては、「セックス」だとか「性欲」といった言葉自体、公の場で使うこと自体憚られるような「気恥かしさ」を持っています。文明人であればあるほど、表ではそのことを隠しておかなければいけないような風潮があるのではないでしょうか。こうした「気恥かしさ」自体が、純粋な躍動的エネルギーであった、その根底にある、創造の力をすっかり覆い隠してしまったとも言えます。このことは、よく「権力」との関係としても採り上げられるテーマでもありますが、ここではそのことは置いておきます。

とにかく、こうした前書きを踏まえて、オコツトとの交信記録として、人間の男女の性欲の違いに関して、こんなやり取りを載せています(コはコウセンさん、オはオコツト)。

コ「人間が持つ性欲とは何なのですか。」
オ「ノウスとノスのことです。」
コ「ノウスとノスとは何ですか。」
オ「周回作用の対化における核のようなもの。」
コ「周回作用の対化とは?」
オ「タカヒマラにおける意識の流れの核に当たるものです。精神の対化を生み出すために作り出された付帯質の変換を行っている二つの方向性の力。」
コ「つまり、それは反定質と反性質を意味しているのですか?」
オ「そうですね、同じものだとも言えますが少し違います。ノウスとノスは反定質と反性質を作り出している力の本質のようなものです。」
(『2013:シリウス革命』p.336)


この後、ノウスとは女性の性欲、ノスとは男性の性欲のことであり、周回作用の方向性としては全く逆方向に働かされているものだと述べられます。逆に言えば、ノウスとは宇宙の原初的女性性、ノスとは宇宙の原初的男性性と言えるものなのかもしれません。は、前述の「ケイブユニバース」の図を用いて言えば、宇宙には、大きな2種類の流れがあって、それは反対方向に周回していて、その2種類の流れが激しくぶつかり合うのが、私たちが意識しているこの「時空」だと言うわけです。

「目覚めると雷鳴の巣のなかにいた」

コウセンさんとも親交の深い詩人である河村悟さんのそんな詩を思い出します。それこそが、私たちがまさしくリアルだと感じている、この「時空」のことなのではないか、と。

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